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股関節:障害と外傷など                        



 

.股関節の障害と外傷

股関節や骨盤帯は強固で安定しており、人間の「基盤」となる部位です。

股関節の傷害は症状が漠然としていることが多く、損傷を受けた部位も深層部に存在するため、色々な傷害と混同されやすくなる。

●鼠径周囲部痛症候群(障害)

かつて恥骨結合炎やスポーツヘルニアと呼ばれていたもので、鼠径部,股関節の代表的な傷害です。サッカー選手に圧倒的に多く発生し、女性よりも男性のほうが、発生率が高いといわれている。

 腱付着部炎や結合炎,疲労骨折では、内転筋や腹直筋の腱がストレスを受け、各部位に炎症を起こす。特に競技レベルの高い長距離選手や、ターンやステップ動作の多い球技の選手は、内転筋や腹直筋が拘縮しやすい。また、柔軟性の低下している選手は疲労の度合いも大きくなり、付着部へのストレスが大きくなるので、さらに障害を誘発しやすい。

トップアスリートに多く発生する理由としては、競技レベルが高くなればなるほど、一回に動員される力が大きくなり練習時の反復回数も増加することが理由にあげられる。


●梨状筋症候群(障害)

梨状筋症候群は梨状筋の拘縮や硬化によって、坐骨神経を圧迫し神経痛を引き起こすもである。

ランニングなどの股関節を伸展,屈曲を繰り返す動作では、坐骨神経と梨状筋の摩擦を引き起こす。神経症状が腰椎の椎間板ヘルニアと同じなので、対処の前に識別が重要。


●寛骨関節唇損傷(外傷)

 寛骨関節唇損傷は、大腿骨頭が不安定であることによって関節唇を傷つけてしまうもである。大腿骨頭が不安定な要因としては、股関節臼蓋形成不全があげられる。

 これは臼蓋が骨頭を十分に覆えていない状態であり、先天性な場合と成長過程で発育が進まない後天性とがある。スポーツ特有のものではないが女性に多く見られ、運動中に関節唇が挟まったり切れたりすることで痛みを引き起こす。


●骨盤の剥離骨折(外傷)

 急激な下肢の筋収縮によって筋腱の付着部が骨折を伴って剥がれるものである。
特にキック,ダッシュ,ジャンプなどの動作で成長期のジュニアアスリートによく起こる。成長期には骨端線が存在し、骨が筋肉に比べて脆弱であることが起因している。

発生部位は、縫工筋や大腿筋膜張筋が付着する上前腸骨棘,大腿直筋が付着する下前腸骨棘,ハムストリングスが付着する坐骨結節に起こりやすい。