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股関節:スポーツと筋トレ、骨盤など                        



 

 

3 スイングと股関節の関係

1.スイングの動作分析

 身体の回旋動作には股関節の働きを欠かすことはできません。スポーツ現場ではスイング動作を指導する際に、「腰をひねろ!」「腰をまわせ!」と声がけをしていますが、解剖学的には腰の回旋は微々たるものであり、実際に回旋を可能にしているのは股関節です。
また、骨盤前傾,後傾位での回旋では加わるストレスや動員される筋が異なるため、理解しておく必要があります。

脊柱の可動域

 

前後屈(Combined

回旋(One Side

5°10°15°20°25°

5° 10° 15°// 40°

CERVICAL

C0C1

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C2C3

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C4C5

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C6C7

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THORACIC

T1T2

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T3T4

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T5T6

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T7T8

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T9T10

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T11T12

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LUMBAR

L1L2

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L3L4

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L5S1

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5°10°15°20°25°

5° 10° 15°// 40°

●スイングの可動域と腰椎骨盤ポジションについて

股関節のパフォーマンスは骨盤の位置やそれに伴う腰椎の位置に影響を受けております。例えば、梨状筋が短縮していると骨盤が後傾し、腰椎がフラットな状態となって椎間板の圧迫ストレスが増加してしまいます。この状態は腰椎椎間板ヘルニアなどの腰痛症を誘発させる原因となります。

反対に大腿筋膜張筋が短縮していると骨盤が前傾し、常に腰椎が前弯した状態となってしまいます。この状態は椎弓部と椎間関節にストレスが増加し、椎間関節症や脊柱分離症,辷り症などを誘発させる原因となります。

 骨盤の前傾,後傾は股関節の可動域に大きく関与しております。大腿筋膜張筋などの短縮によって骨盤が前傾していると外旋動作が制限され、逆に梨状筋の短縮によって骨盤が後傾していると内旋動作が制限されます。

股関節内旋位での姿勢

股関節外旋位での姿勢

 

●スイングと股関節の屈曲

ゴルフや野球に代表されるスイング動作ですが、股関節に注目してみましょう。身体の捻りによって大きな力を発揮しようとする場合、骨盤を前傾させて股関節屈曲位にて動作を行います。最もトルクが大きい姿勢といえます。この姿勢を保つには股関節の屈曲を保ち続ける腸腰筋が必要です。

腸腰筋が疲労していたり弱化していたりすると、骨盤の前傾が維持できなくなります。骨盤の後傾は重心移動がスムーズにいかなくなり、上半身に頼ったスイングになったり腰部に負担の大きいスイングになったりするので、傷害を引き起こす原因となります。

さらに、骨盤の前傾,後傾のバランスを保つためには、腸腰筋に拮抗する大臀筋の強化も必要です。腸腰筋の鍛えすぎによる骨盤の過度な前傾は、腰痛の原因となりますのでバランスに注意しましょう。


2.スイング力向上の股関節トレーニング

股関節の内旋,外旋の可動域を向上

ストレッチング例

スイング動作をダイナミックに行い、スイング力を向上させるには股関節の内外旋の可動域を確保する必要があります。股関節の内外旋の可動域が正常に確保されていないスイングは腰部への負担が大きくなりますので注意しましょう。

 

 

骨盤を安定させながら体幹のスイングスピードを向上

スイングトレーニング例

骨盤の安定や効率的なポジションは、股関節の内外旋が大きく関与していることは理解して頂けたと思います。従ってスイングスピードを向上させる場合には、股関節の柔軟性や張力のアンバランスを無くし、腸腰筋と大臀筋によるバランスがとれた骨盤の位置が重要となります。