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上腕骨頚部骨折A分類と処置方法                        



 

 

 骨折の分類法☆ 

 
本骨折には、多くの分類法があるが、Neer 4分割分類法が一般に広く知られている。これは、骨折を非転位型骨折と転位型骨折に分類し、さらに後者を骨片の数により2-part3-part4-part骨折および脱臼骨折に分類したものである。

 

 

☆診断☆

 外傷に続発して起こる肩関節部の腫脹、運動痛、圧痛などであり2~3日後に前胸部から肩、肘にまで及ぶ皮下出血をみる。骨片同士が食い込んで一塊となっている嵌入骨折では、運動痛は軽い。正確な2方向のX線像により、脱臼との鑑別や骨折線、転位の程度などを把握する。まれに腋窩神経麻痺を合併する。

 

 

 



☆整形外科的治療について☆

1.手術的治療→転位の著明な症例に行われる

ORIF:観血的内固定

 

 

2-part骨折

 保存療法かあるいは低侵襲の内固定がなされる。整復後安定性に不安がある場合は、2~3本のKirschner鋼線やRush pinEnder釘などにより髄内固定が行われる。
 
回旋に対する固定力は十分ではない。理学療法は
minimal displacementに準じて行うが、術後3週間は内外旋を控える。

転位のある大結節骨折ではインピンジメント症候群を生じる可能性があるので、内固定が必要となる。術後
3~6週間、外転装具を装着することもある。解剖頚骨折では骨頭の無腐性壊死が高率で発生する。


3-part骨折

 3-part骨折では保存的治療と観血的治療とで意見の分かれるところであるが、観血的治療のほうが成績がよいとする報告が多い。

 高齢者では人工骨頭置換術も1つの選択肢である。骨折の状態によっては骨頭壊死を起こす可能性もある。骨接合術の場合の理学療法は
minimal displacementに準じて行う。

 人工骨頭置換術の場合、術後
Desaut(デゾー)包帯を施し、10日目ころから振り子運動を開始する。外旋運動は術後3週目から開始する


4-part骨折

 4-part骨折における骨接合術例の20%に良好な結果が得られるとの報告もあるが、高齢者では安定した成績が期待できないため、人工骨頭置換術をすすめる報告が多い。4-part骨折は脱臼骨折とともに高率で骨頭壊死が生じる。骨頭壊死が危惧される場合は関節に圧迫ストレスを与えてはならない。