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肩関節疾患の発生 と 関節包テスト                       



 

肩関節疾患の発生の流れ 



 

関節包と腱板の関係

●関節包
関節包が他動的に伸張されると、伸張されている関節包が関節の安定化を図り、反対側は弛緩する。

●腱板
運動時に関節包の機能を補助する。弛緩した側の安定性を補正する。

関節包の特徴

scapula plane上45°外転・内外旋中間位という肢位は関節方の上下、前後の全ての関節包が均等に緊張する。このことにより、肩関節の安定性を関節包の影響なしに評価することができる。

 

関節包の機能解剖学的特徴を利用した挙上テスト

 

Initial Abduction Test



肩関節屈曲外転0度、内外旋0度の状態にさせ、外転方向に力を入れてもらう。検者は非検者の上肢抹消を持ち、運動に対して抵抗をかける。一方の手は検査側肩甲骨の位置が分かるように配置しておく(下角周辺が触診に好都合)。

この肢位での検査では、腱板(主に棘上筋 )に対して、筋伸張刺激を加えることになる。この際、主に腱板断裂、滑液包炎を呈していると疼痛として現れる。肩峰下滑液包炎・腱板・肩関節に炎症などの組織損傷があると、肩周囲、あるいは上腕・肘にかけて疼痛が生じる。

しかし、腱板機能不全によるインピンジメントは生じない。

 

45 Abduction Test



scapula plane上45°外転・内外旋中間位の状態にさせ、Initial Abduction Testと同様に行う。この際に起こる痛みは、主にインピンジメントが原因であるが、腱板断裂や滑液包炎が重度な場合は、疼痛を呈することもある。

これらのテストによって生じた疼痛の部位や程度、肩甲胸郭関節の反応(挙上、下方回旋等)や指示した運動の再現性などから問題点を抽出していく。

 

 

前述の通り、肩関節のポジションにより対応した箇所の関節包が伸張されるので、逆側では関節包が緩む為、腱板が機能していなくては関節を安定させておくことができない。このことから、abduction testの際にscapula plane上ではなく、屈曲位や外転位に近づくと、対応した腱板の関与が高くなる。即ち、屈曲位では肩甲下筋、外転位では棘下筋の関与が高くなるので、腱板を成す筋の細かい評価を行うことが出来る。