前方コンパートメント 前方コンパートメント障害では、疼痛・腫脹・圧痛は下腿前外側にあり、深腓骨神経領域の知覚障害(第1、2足趾間)、筋力低下は足関節背屈(前脛骨筋、趾伸筋)にあり、他動的運動時痛は足関節と足趾の底屈時に存在。頻度高い。 側方コンパートメント 側方コンパートメントでは、圧痛は外側にあり、浅腓骨神経領域(下腿外側)の知覚障害、足関節外返し(長短腓骨)で筋力低下、足関節の内返しで他動的運動時痛、が出現。 深後方コンパートメント 深後方コンパートメントでは、圧痛は後方(下腿内側)にあり、脛骨神経領域(足底内側)の知覚障害が見られ、足関節の後脛骨筋、足趾伸筋筋力低下、足趾の他動的背屈時痛が出現。 浅後方コンパートメント 浅後方コンパートメントでは、圧痛は後方(ふくらはぎ)にあり、腓腹神経領域の知覚障害、足関節の底屈(腓腹筋、ヒラメ筋)筋力低下、他動的足関節の背屈時痛が出現。 治療 急性期で、急激な疼痛や腫脹、変形がある場合は医療機関へ(重度の場合筋膜切開術を行う場合あり)その他の場合はRICE処置を行う。慢性例ではコンパートメントで問題になっている区域の筋肉のストレッチを中心に、スポーツ動作等で必要とされる筋群を含めた練習前後の管理を十分にして、エキセントリック(等尺性)な筋力訓練は避け、コンセントリック(等張性)な筋収縮筋力トレーニングを中心に行う。 |