足関節靭帯損傷 @ 病態 A 床状と診断 患肢で荷重しても骨折の場合ほど著しい疼痛を訴えることは少ない。受傷直後は腫張・疼痛の部位が限局していることが多く、診断は比較的容易であるが、2日目以後になると浮腫が周辺に及ぶため、損傷部位はやや不明瞭となる。しかし、損傷部位に最強の圧痛点がみられることに変わりはない。外果の前上方であれば遠位脛腓靭帯、前方であれば前距腓靭帯、下端であれば踵腓靭帯、踵骨前方突起の後上包であれば距骨頚靭帯もしくは骨間距踵靭帯、前上方であれば二分靭帯、下方であれば踵立方靭帯の損傷が疑われる。 内側の靭帯損傷は三角靭帯以外に問題となるものは少ない。足背部の圧痛がみられる場合は、その部位により距踵靭帯、楔舟靭帯、楔間靭帯などが診断可能である。 B 鑑別診断 足関節の靭帯解剖
圧痛点と損傷部位
新鮮外側靭帯損傷の診断と治療方針
靭帯の損傷部位(120例中前距腓靭帯は全例に損傷をみとめた。踵腓靭帯は約50%に損傷を認めた。)
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